憂うつデトックスという本を読んでいます。
以前、学習性無気力感というものに悩まされているという記事を書きましたが
一向に対処法はわからないし、沼に落ちてしまって這い上れるかどうかもわからない。
そんな心境で、冒頭の章ではまさに落ち込んだ自分の気持ちの代弁をしてくれているようでした。
私が言いたかったのは、
まさにこれだよコレ!
- 未来を考えても憂うつなことしか頭に浮かんでこない!
- やる気も全然起きない!
- 何やったって無駄にしか感じない!
という方にお勧めの一冊となります。
よかったら最後までお付き合いください。
憂うつな気分になるのは先のことを考えるから
未来のことを考えて憂うつになる、
憂うつの正体を著者の大嶋さんは
脳が未来に時間旅行(タイムトラベル)しているから
とおっしゃっています。
何をしても憂うつな気分が消えない、先のことを心配しない人には絶対にわかってもらえないというあきらめ…そんなことを感じている方に向けてのメッセージです。
まず初めの章では憂うつな人の気分の解説を紹介していきます。
著者はなぜこんなに憂うつな人の気持ちがわかるんだろうと私も思わず驚いたほどです。
憂うつな人の特徴・頭の中
確実に不幸なことが起こる確信
憂うつなときは、周りと比べて自分は何も達成していないように感じる。
将来起こるかもしれない不幸を次から次へと考え嘆く。
今を生きられない
憂うつな人は今を生きているのではなく
「過去」「未来」という時空を超えて旅をしている。
今の自分の状況に満足して感謝することができない。
他人をうらやんで幸せを比較して、惨めな自分を嘆き悲しむ
チャンスを逃す、あのときなぜ逃したんだろうと後悔する。
そしてさらに不幸に感じて憂うつが増す。
ひきこもりの人が見ていた未来
著者のもとにカウンセリングで訪れたひきこもりの男性、未来のことを想像して憂うつになるという。
となると怖くて動き出せないという。
「もしかしたらこの人は、未来が見えているのではないか?」
その男性はコンビニの仕事をしたこともないのに、リアルに職場でのやり取りを想像されていて、著者はとても驚いたそうです。
男性曰く、自分の特性をよくわかっているからこそリアルに想像できるとおっしゃっていたとのこと。
嫌なことを想像して嫌な気分になる
もしかして嫌なことが起きないかもしれない?と錯覚するも
「ほらやっぱり起きた!」と想像どおりの未来になる
このパターンから抜け出せなかったと著者はご自身を振り返っています。
いいことが何一つ予測できない
たとえば著者の場合は、普通は楽しいと思える遠足に対し、悪い未来が見えてしまう。
著者には、
“いいことが一つも予測できず
逆に不幸なことならいくらでも予測できて
それが現実のものとなる”
という自信があったといいます。
この自信もとてもよくわかります。いくらでも不幸な未来は思い描けるけれども、幸せな楽しい未来を一片たりとも想像することもできないんです。
挑戦していないのにあきらめている
周りからは「普通はやってみなきゃわからないでしょ?」といわれるものの
転職してから3か月~1年くらい後のことがわかってしまう例が紹介されていました。
何をしたってダメ
✔仕事で失敗する
✔人間関係うまくいかないのがわかる
挑戦していないのにあきらめる、何やっても無駄に思えて
実際自分の見ていたとおりの未来になることが分かっている。
これも痛いほどよくわかります。
私も同様に会社員になってもダメ、パートとして働くのも無理だろうと考え、
となるともう生きる道がなく閉塞感、人生の行き止まりを感じています。
正社員
➔門戸が狭いからそもそもムリ
➔即戦力にならないといけない
➔自分くらいの年だと役職がある立場が求められる、平であればパートバイトになる
➔女性関係の派閥でうまくやれないから、どうせまた同じようなことが起こるだろう
➔中途で入るなら給与が格段に低い職場しかないだろう
パート・アルバイト
➔70,80になったときまで肉体労働ができるかわからない
➔お給料は低く定年後も退職金はない
➔年金はあてにならないうえに死ぬまで働き続けるのは苦難の連続
➔AIに仕事を取られる日も近い
➔勤めている人の大多数は既婚女性ばかりでハバになることが見えている
➔知識や技術の積み上げのできる仕事が少ない
➔時間の切り売り、使い捨ての人材という印象
こんなふうに予測して動けなくなっているのも事実です。
何をやったって無駄と思えてきて行動ができない状態になっているのです。
未来を見ている自覚がない
「自分の人生にはもう何もいいことが残っていない!」
誰にも理解されないが
自分には「本当にダメな未来が見えている!」と心の中で叫んでいる
先が見えるほど憂うつになる
黙って未来を受け止めることしかできない
この気持ち大変よくわかります。
自分の未来にはもういいことが残されていないのではないか、
だとしたらその不幸な未来に向かって一直線、生きていても無駄ではないか
という考えに囚われて全く行動もできないし憂うつさもマックスになります。
頭の中で緊急アラームがずっと鳴り続けているのにどうしようもできない、逃げることすらしないでその場にうずくまっているような状態です。
生きる希望がないの記事に書いたとおり、
このままいけば、将来はホームレスになるか、生活保護を受けるか、明るい未来はありません。
対応しようとしても斜め上を行かれる
たとえば著者が小さいころ、クラスでいじめを受けていて、予想を上回るひどいことが起きました。
いじめっ子から何か言われるということがわかっていたので無視しようとしたのです。
そうしたら…
未来が見えれば見えるほど、「未来に抵抗できない」と感じ、さらに選択肢がなくなってしまうように感じます。
やがて努力ができなくなる
現在実家暮らしの相談者で
親から自由になりたい!独立したい
悩んでいるという例で
一人暮らししてアパートを借りることを思い立ちますが
結局元に戻らざるを得ない状況や未来が見えて憂うつになったという事例があります。
ほらやっぱり一人暮らしは無理だ
本当にそうなった
未来を変えようと努力しても
「未来は斜め上を行く」
どんなに努力しても結果は同じ
「もしかしたらそうならないかも?」という淡い期待は打ち砕かれる…
見えている嫌な未来に向かって行動してしまう
高速道路でパトカーが点灯しているとそこに突っ込んでしまう確率が高いといいます。
これは「そっちに行ってはいけないと思っていればいるほど近づいてしまう」心理が働いているそうです。
その結果自分をコントロールできなくなることもあります。
職場の大嫌いな上司にふてくされた態度を取り、その結果攻撃されて仕事を続けられなくなる未来が来る例が紹介されていました。
思っていた不幸が現実になる
➔脳がパニックに陥ってやってはいけないことをやってしまう
ストレスホルモンの影響
ストレスホルモンは適度に感じることによって頭と体が適切に動く。
しかし事前にひどいストレスを受け続けていると肝心なストレスの場面で分泌がされず、頭や体がまったく働かない状態になる。
最悪なイメージが現実化されるのは、事前に受けていたストレスのせいでストレスホルモンの分泌がなされてしまい、肝心な場面のときに分泌がされないため。
よって無防備な状態で不幸な未来を引き受けてしまうことになる。
まとめ|憂うつは止められない
自分が予測した未来が現実になるため、相手より上に行こう、ギャフンと言わせてやると思っていても相手は斜め上を行く反応をする。
いかがだったでしょうか。
第一章はなぜ憂うつになってしまうのかという例を挙げて、気持ちを重点的に書かれていました。
そのまま今の自分を言い当てられたようで、案外こういう状態でカウンセリングを受けられる方が多いのでしょうか。
相手が斜め上を突いてくるという点は、まさに私が前の職場でボイスレコーダーを仕込んだのにすぐ発見されたのと同じように感じました。→ボイスレコーダーを仕込んだのに1日目で発見される
退職前の証拠集めにと思って、やり始めた30分後には見つかっているのです。
相手は自分の想像したさらにその上を行っていました。
その出来事は、当時の私にとって
悪い未来にはけっしてあらがえない、抵抗できないと思えてしまう事実ではありました。
次の記事では、
✔タイムトラベルとは?
✔どうやって対応していったらよいのか探っていきます。
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