いつも読んでいるブログがあります。
アメブロ 雅子さんの「精神科卒業までの道のり」というブログです。
精神薬の知識や本や映画、動画のレビューなどとても深い造形があり、ついその文章力にぐいぐいと引き込まれてしまいます。
今回はそのブログに書かれていた内容で、死について考えさせられました。
”自殺を考えてる人が、まさに殺されようとする。
喜んで殺されるだろうか?
大半の人は「命だけは助けてください」と、命乞いするような気がします”
よかったら最後までお付き合いください。
鋼のメンタル
雅子さんが、百田尚樹さんの鋼のメンタルという本を読まれた感想を引用します。
もし、大きな悩みや絶望を抱えて死のうと思っている人が、
「殺す」と言われれば、どう反応するだろうか?!
自殺を考えてる人が、
まさに殺されようとする。
喜んで殺されるだろうか?
大半の人は「命だけは助けてください」と、
命乞いするような気がします、
と百田尚樹は言ってます。
「殺されることを想像してみよう」
確かにその通りだと思いました。
かりに毎日死にたいと思って生きていたとしても、
- 事故にあいそうな瞬間
- 通り魔に襲われそうな瞬間
- 火事が起きたとき
- ヒグマに遭遇した瞬間
とっさに逃げる判断を下します。
そしてそんなに長生きしたくないと思っている私であっても、もしガンで余命が3か月ですといわれたら、さすがにショックで立ち直れないような気がするのです。
いくら死を待っている状態とはいえ、生物的、本能的には生き残る方を選択すると思いました。
自殺については絶対してはいけないものだと今現在の社会、そして宗教上でもそういわれていますが、
相手に殺されるくらいなら
自分で死ぬのを選ぶ
という気持ちも大きいかもしれません。(とくに戦時中などは相手国に殺されるよりは、集団自決を選んだ歴史もあります)
自死を選ぶのは本能的なものではなく、思考の末に生み出された損得、自分の固く信じている理念上どうしても選ばざるを得なかった選択のように感じます。
本能や生物的には生き残るという遺伝子が組み込まれていて、私の頭の中では常にその信念と、本能の戦いが起きています。
自分で死に方を選びたい
早死にを望んでいる人も、長生きしたい人も、できることなら自分で人生の死に方を決めたい、人生の終わらせ方を選びたいのだと想像しています。
- ガンで死ぬとしても自宅で家族に見守られて死にたい
- できれば痛みもない、眠るように楽に死ねる安楽死で死にたい
人それぞれにいろいろな死に方がありますが
他人に自分の命を奪われるのは非常に不本意だと思うのです。
いつ死んでもいいと思う私であっても、火事で生きながら焼かれるのと、水でおぼれて死ぬことだけは絶対に避けたいと思っています。(想像しただけでも痛い)
痛みがあるものはとくに避けたいですが、しかしガンは特に痛いと聞きます。
日本人のうち、一生涯でガンにかかる割合は男性で49%、女性で37%だそうです。
国立がんセンターがん対策情報センターの推計によると、一生涯のうちに何らかのがんになる割合は、男性で49%、女性で37%とされています。このため、「日本人男性の2人に1人、女性の3人に1人ががんになる。
https://www.mhlw.go.jp/seisaku/24.html
なかなか楽に死ねる方法はないですね。
安楽死とはいえ、日本での判例では肉体的苦痛があり、治る見込みのない病に限り適用という条件のようです。
(1) 耐え難い肉体的苦痛がある
日本における判例-積極的安楽死が認容される条件-
(2) 死が避けられず、その死期が迫っている
(3) 肉体的苦痛を除去・緩和するために方法を尽くし、他に代替手段がない
(4) 生命の短縮を承諾する患者の明示の意思表示がある
これらのガイドラインがなければ、自殺志願者はみな楽に死ねる方法に殺到してしまいます。
日本人の死因第一位は
ちなみに、日本人の死因は以下の通りです。
ガン、心疾患、そして老衰、肺炎となっています。
ガンが1位とは知っていましたが意外にも老衰が増えているのですね。2005年以降は老衰の割合が上がっているそうです。
肺炎の件数が減っているのは、2019年以降コロナ関連の影響(マスク着用、外出自粛)が予防につながったとみられています。
年代別の死因は以下の通り。
こちらの表は女性の割合になりますが
10代から30代にかけては自殺の割合が大きく、40代以降になるとガンが増えてきます。
ガンの割合は女性は55~59歳、男性は65~69歳がピークとなっています。
40代、50代以上では病気で亡くなる方が圧倒的に多いため、自殺で亡くなる以外では病死という死に方が一般的であると言えます。
- 10代から30代にかけては自殺の割合が突出している
- 40代をすぎるとガンで亡くなる人が増えている
まとめ|早く死にたくても殺されたくない
いつ死んでもいいと思っている、早死したいと思う人であっても、やはり人に殺されるというのは抵抗があるのではないでしょうか。殺されるのを想像しても、人に恨んで殺されるという死に方はやはり望ましくはありません。
人はかならず死ぬ運命であり、できれば痛みなく楽に死ぬことをほぼ全員が望んでいます。
私は死ぬなら検体、もしくは臓器移植などをして、こんな自分でも最後人類の役に立てるようなものができたらと願っています。
- 早く死にたいと思っているけれども、深層心理では殺されるのは怖いと考える
- できれば痛みなく楽に死にたいと考える
生きているものはだれしも経験したことのない未知の領域──『死』
それだけ死というものは人間にとって怖いものなのかもしれません。
あなたにとって理想の死に方はどういうものですか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
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